ホーム
1
ニュース
2
その他
3
キャンピングカーの中ってどうなってるの? ~電気・バッテリー編~4
Missing parameters [description]

関連リンク:http://www.asahi.com/and_M/interest/SDI2014101475631.html

朝日新聞デジタルのウェブマガジン

キャンピングカーの中ってどうなってるの? ~電気・バッテリー編~

  • 文 渡部竜生
  • 2014年10月15日
照明や冷蔵庫、給水ポンプや暖房。キャンピングカーには快適にすごすための設備が満載だが、そのエネルギー源は?

照明や冷蔵庫、給水ポンプや暖房。キャンピングカーには快適にすごすための設備が満載だが、そのエネルギー源は?照明や冷蔵庫、給水ポンプや暖房。キャンピングカーには快適にすごすための設備が満載だが、そのエネルギー源は?


  • これが〝肝〟になるディープサイクルバッテリー。外観は普通の自動車用バッテリーと見分けがつかないソーラーパネルの進歩は目覚ましい。軽自動車サイズでも、晴天ならかなりの発電量が見込める車両が大きくなれば、2枚以上のパネルを装備してさらに発電量を稼ぐことができる。写真は軽自動車ベースのポップアップルーフタイプのキャンピングカー(画像提供:島田商事(株))

 私たちの普段の暮らしになくてはならないのが『電気』です。地震や台風などの災害で停電すると、照明はもちろん、冷蔵庫もエアコンも使えなくなり、非常に困ったことになるのはご存じのとおり。石油ファンヒーターでさえ、コンセントからの電気がないと着火しません。「持ち運べる我が家」であるキャンピングカーも、その事情は同じこと。車の種類にもよりますが、架装されている設備のほとんどが電気に頼っています。

 キャンピングカーに乗っていると「止まっている間、冷暖房はどうなってるの?」「照明はつくの?」という質問をよく受けます。ずばり、回答からいうと、キャンピングカーはエンジンを止めていても、居室の照明や冷蔵庫、暖房などが使えるようにできています。

■キャンピングカーで使う電気はどこから?

 キャンピングカーに電源を供給するルートは大きくふたつ。外部電源にコンセントをつないで引き込むやり方と、搭載しているバッテリーに蓄えた電気を使うやりかたです。

 外部電源の説明はいらないでしょう。コンセントから取り入れる電気ですから、いわゆる家庭用電源と同じで、AC100Vです。

 バッテリーについては少々説明が必要です。よく車に乗っていて「バッテリーがあがった!」といいますね。ルームライトをつけっぱなしに、あるいは長期間全くエンジンをかけない状態が続いた後などに、バッテリーが放電してしまった状態のことを言います。これは車を走らせるために必要なバッテリーのことです。ヘッドライトやウインカー、ハザードなどの灯火類やカーステレオやカーナビ、ルームライトなどもここからの電力で動いています。もちろん自走式のキャンピングカーにも、こうしたバッテリーはありますが、生活するために必要な電力は第二のバッテリー『サブバッテリー』(DC12V)から取り出します。

■キャンピングカーに欠かせない『サブバッテリー』

 サブバッテリーには『ディープ・サイクルバッテリー』が使用されます。見た目は一般的な自動車用バッテリーと同じですが、特性が違います。通常の自動車用バッテリーは瞬間的に大きな電流を流すのが得意です。エンジンをかける瞬間、セルモーターを回すのに大電流が必要になるからで「スターターバッテリー」という呼び方をするほどです。

 一方、キャンピングカーでの(生活上の)電気の使い方は、小電流をこまごまと長時間使うパターンです。自動車用バッテリーはこのような使い方を続けると、ある時点から一気にパワーが落ちてしまう特性をもっています。ところがディープサイクル・バッテリーは、出力落ちが少ないまま、空っぽに近くなるまで使えるという特性があるのです。 ※空になるまで使っても大丈夫ではありますが、空っぽのまま放置すると使えなくなってしまいますので注意が必要です。

■次世代バッテリー事情

 サブバッテリーの充電は、エンジンがかかっているときに加え、キャンピングカーを外部電源に接続したときにも流れ込むようになっています。また、サブバッテリーへの電力供給源として人気上昇中なのがソーラーパネル(太陽電池)です。住宅設備としても人気のソーラーパネルは、太陽さえ出ていれば発電できる便利な装置です。車の屋根という限られた面積に設置するため、特に小型のキャンピングカーでは、全ての電力をまかなうわけにいきませんが、補助としては十分な働きです。近年はパネルの性能も進歩して、小さなパネルでもかなりの電力を生み出してくれるようになりました。

 サブバッテリーそのものにも、次世代化の波は押し寄せています。最近注目を集めているのが『リチウムイオン・バッテリー』です。従来のディープサイクルバッテリーに比べて小型で軽量。キャンピングカーにとっては負担が少なく、燃費の面からも適しています。空っぽ近くまで使えるという特徴はそのままに、同じ容量(電力)でも重さは約1/4です。自動車用のリチウムイオンバッテリーといえば、電気自動車に搭載されているタイプがこれにあたります。その他のバッテリーに比べて高価なのが難点ですが、近年はどんどん価格も下がってきており、キャンピングカーの中には最初から搭載している商品も出てきました。

 バッテリーについては、キャンピングカーのメーカー、ディーラーによって考え方が異なります。基本的に「旅先で使うこと」「毎日使うものではないこと」「継続して快適な生活環境を整えること」を念頭に設定されていますから、万一のトラブルはもちろん、購入前に気になる点がある場合は、迷わずプロに相談しましょう。また、それぞれの電源で使える電気製品・使えない電気製品があります。気になる電気設備・電気製品については、また、次回!

渡部竜生(わたなべ・たつお)

キャンピングカージャーナリスト。サラリーマンからフリーライターに転身後、キャンピングカーに出会ってこの道へ。専門誌への執筆のほか、各地キャンピングカーショーでのセミナー講師、テレビ出演も多い。著書に『キャンピングカーって本当にいいもんだよ』(キクロス出版)がある。エンジンで輪っかが回るものなら2輪でも4輪でも大好き。飛行機マニアでもある。旅のお供は

前のページ リストへ